ばら遊び 2024.2月

2024.2.17

薬剤散布に思うこと
会員の皆さん、こんにちは。今日はいい天気でしたね。道端の雪もすっかり消えて、もう春ですね。
畑に移動した鉢をカーポートに戻して、畑にカリ肥料を入れて、防草シートを敷いて、冬囲いを外してなどなど、、、剪定の準備を始めたくなるような天気でした。月末に雪マークがついてはいますが、いつもの凍てつくような厳冬はもう来ないのではないでしょうか。甘いでしょうかね。

今日はカーポートの中で、神代植物公園に出品する9本を裸苗にしました。これで予定していた新苗27本の出荷がすべて終わります。天気がよくてホッとしています。午前中に根洗いが終了しましたが疲労感が強すぎて、午後からの出荷となりました。提出は明日までですから十分間に合います。植付けは明後日で、根が裸になって2日後ということになります。東京は17~20度の予報です。カーポート娘たちがのぼせ上ってしまうのではないか、クール便にすべきだったか、と心配しています。親バカですよね(笑)。
植付けは日本ばら会のJRC委員会の皆さんが担当してくれます。ありがたいことだと思っています。感謝です。
いつもの写真で恐縮ですがご覧ください。
HT2種、F1種です
根張りも十分です
名札も取り替えました
いってらっしゃい!
母は エレガントレディ(HT)
母は ジェミニ(HT)
母は 花ぼんぼり(F)
さて本題に入ります。
2023年度のバラCaféの講座8回(キタスカ7回、遊学舎1回だったでしょうか)のうち、薬剤散布に関する講習が4回行われました。病害虫に弱いバラを健康に育てるための薬剤散布の知識は必須項目ですから、どこのバラ会でも講習の中心になっているかと思います。	
講師の先生の丁寧な説明はとてもわかりやすかったですし、同類の薬品でも含まれている成分が1種類違うとさりげなく話され、薬品に精通しておられることに驚きを感じ、圧倒されました。

バラを始めたころ、消毒から解放されたらどんなに楽になれるかと思ったものでした。サラリーマンをしながらの土日限定園芸でしたので、消毒が平日にずれ込むと殺人的な忙しさとなり、なんて手間のかかるやつだと、天気とバラを恨んだものでした。
こんな経験からだと思いますが、薬剤散布を手抜きする(?)ことを覚えてしまったのです。バラCaféではとても恥ずかしくて発言できませんが、このブログで私の手抜き散布法を聞いていただきたいと思います。
実は一度申し上げているんです。10月14日のバラCaféで、バラ展に向けて消毒はさぼったことがありませんと。多分、会員の皆さんには意味が伝わらなかったかもしれません。
「手抜き散布」と「消毒をさぼらない」は矛盾するようですが、私の薬剤散布法を模式図にしてみましたのでご覧ください。
私は6月と10月のバラ展を目標にバラを栽培しています。その2つのバラ展に出品できる程度の薬剤散布で十分やっていけると思っています(薬剤散布第1期,第2期)。
したがって、11月から2月までの冬季はバラも畑も完全休養です(薬剤散布第3期)。この期間を手抜き散布と言っているのです。
どんなに薬を散布しても、バラも畑も無菌で無害虫状態になることはありません。どんな薬を使ってもそれは不可能なことです。風は吹くし、雨は降るし、よそからいくらでも飛んでくるからですよね。
冬季に薬剤散布して、通常の散布(第1~2期)が軽減されるという事実があるのであれば納得します。しかし私の経験ではそれは全く感じませんでした。ですから20年も前から冬季の散布は止めています。
薬剤は害虫や悪玉菌を殺しますが、益虫や善玉菌も一緒に殺しています。バラ庭は両者が共存する小さな生態系をつくっています。薬剤はできるだけ使用しない方がバラにも畑にも栽培者にもよいと思いますが、皆さんはどう思われますか。
(追記:温暖化によって11月も落葉しないで黒点病がはびこるようになってきましたので、散布の終了を11月初旬にすべきかとも考えています。)
先日のバラCaféであるかたが「ハダニがどんなものかわからない」とおっしゃいました。私の想像ですが、そのかたのお庭はバラと、バラ以外の植物と小動物が小さな完成型の生態系をつくっているのだと思います。もっと言うと、バラにつくハダニ(一次消費者)を食べる動物食性のカブリダニか何か、つまり二次消費者が存在しているからハダニの被害が出ないのだと思います。カブリダニは植物に悪さをしませんから、理想的なお庭ということです。
我家の極小の庭は油断するとすぐハダニが巣網をつくって増殖します。益虫まで減らす過度な消毒と、植物の量と種類も極小なため、ミニ生態系が構築できないのであろうと思っています。職場の裏庭にバラを植えていましたが、ハダニ被害は一度も経験しませんでしたよ。捕食者のダニが共存しているからだと思います。

長文になってしまい、2月17日を超えてしまいました。最後まで読んでくださってありがとうございました。
どうか会員の皆さん、いろいろな話を聞いていただいて、あなたに合った栽培法を確立してください。このブログが少しでも参考になりましたら、最高の喜びです。
2024.2.8

暖冬少雪の影響
2月6日(火)のさきがけ新聞に「暖冬少雪」の記事が載りましたので、会員の皆さんも読まれたことと思います。
1月の平均気温が高く、11月から今月4日までの累積降雪量が秋田市で平年比76%、五城目町では67%だそうです。
通勤や通学が楽になり、雪寄せなどの重労働から解放されてとても喜ばしいことですが、小正月行事をはじめ、雪中貯蔵で酒をつくる酒造会社、スキー場、道路除雪に携わる建設業者にとって少なすぎる雪は憂慮すべき事態のようです。
原因は、南米ペルー沖の海水温が高くなる“エルニーニョ”の発生と、地球温暖化による長期的な気温の上昇傾向と記事はまとめています。

以下、今後懸念されることを素人なりに考えてみました。

① 果樹をはじめとする農業への影響があるのではないか。
  一定期間の低温による休眠が必要な果樹(リンゴやサクランボ)の花数の減少に加えて、受粉仲介生物の活動時期が開花時期とずれることによって収穫量が減少することが考えられます。
② 植物の害虫や病気が増えるのではないか。
  氷点下になることが害虫や病原菌の数をある程度コントロールしているとすれば、生き残る害虫や病原菌が増える可能性があります。バラ愛好家にとって、このことが一番気がかりです。
③ 水資源が減少するのではないか。
④ 危険な寒波に今後見舞われる可能性もあるのではないか。
 不安定な気候の変動が危惧されます。具体的には、早めに動き出した芽が霜や暴風雪にあたって枯れ、一番花が遅れ、バラ展に間に合わない事態も考えられます。
 凍霜害については、1/13のブログにも書きましたので参考にしてください。なお、これまでで凍霜害の記憶があるのは、2010年の一度っきりです。春のバラ展に花が集まらず、開店休業で終了しましたね。(記憶違いでなければ、、、)

さて最後になりますが、我が家の庭のようすをご覧ください。いつも枯れ庭ばかりで代り映えしませんが、、、
庭の雪も所々に残っていますが、鉢はすっかり顔を出しています。気がかりな芽接ぎ苗の芽のようすを写真に撮ろうと5,6鉢出してみましたが、結局、29鉢全部をチェックすることにしました。鳥小屋のような囲いが結局邪魔をし、取り出しに苦労しました。来年はもっと簡略化したいと思います。せっかく防寒シートで鉢をくるんだのですから、他はすべて無用ですね。囲い物が邪魔で、手軽に観察できないことがよくわかりました。
観察の結果、4鉢で接ぎ芽が枯死したようです。33本の台木に芽を接いで、4鉢は台木に活着せず、さらに冬越しに4鉢失敗していることになります。今日までのところ生存率75.8%となり、目標の90%には程遠い現実です。切り接ぎも考えるべきか、今後検討したいと思います。問題は保管場所の確保なんです。

ところで会員の皆さん、育種なさってますか? 
接ぎ木をすることと育種は関係ないんですよ。誤解なさらないでくださいね。難しいと考えないでください。
人工授粉をして種をつくって、土に蒔くだけです。これで新種のバラができますから、ぜひあなたも挑戦してください。
バラの楽しみがガラリと、劇的に変わります!
葉もだいぶ枯れてきました
畑の一部に雪が残っています
実生苗1年生の鉢も雪無しの状態です
ご覧のように 縄だけの冬越しです 要は枝折れを防ぐだけです 過剰な防寒はしません
南軒下に待機させている出品苗です 来週末 東京に出発します
防寒シートで手厚く保護された芽接ぎ苗です 樹頭切除してからの出芽が最後の難関になります
バラCaféで教わった防寒シートを芽接ぎ苗で試しています 結果の良し悪しは樹頭切除までの芽の生存率に表れます
これはセーフです 芽が膨らんでいます 台木は2年生ものです よく活着しました
これも大丈夫です テープが切れるほどの成長ぶりです
これはアウトです
これもアウトです 芽が枯れています
これはセーフです 芽と表皮裏のカルスの勢いで テープがはち切れています
2024.2.3

春の準備-防風ネット
アイキャッチ画像はマリンブルー(HT)です。

12/15に最終のつぼみを切って居間で開花させた配布苗の光華が、年をまたいで楽しませてくれました。そして、1/29に役目を終えました。切り花で、1か月半も花弁を落とすことなく咲き続けることにびっくりしました。花もちのよい秀花であることが実感できました。
光華は今年6月の指定花です。良い花を配布してくれたことに改めて感謝します。会員の皆さんの光華を早く見たいと思います。春のバラ展での指定花をどなたが制するのか、期待していますよ!
秋の親善ばら展の花色指定花は黄色系となっていますから、そのまま秋まで光華を大事に育ててください。夏のつぼみは摘み取ってくださいね。
光華つぼみ 12/15
開花しました 12/17
十分咲いてくれました ありがとう 1/29
防風ネットを半分、新調しました。我家では2m×10mを2枚使います。周囲わずか20mの極小のバラ畑ではありますが、その分、一株一株に目が行き届き、体力的にも負担が少ないという良さがあるのですよ(笑)
2枚必要なのですが1枚はまだ劣化していませんから、後にします。これは小遣いの負担を軽減する意味もあります(笑)
近所のホームセンターの防風ネットをウェブ情報でみると、D〇M,コ〇リ,サ〇デー,ア〇ノの4店のうち、D〇Mはハトメ4個ついて3,828円(税込)、コ〇リはハトメが1m間隔に付いて、さらに取付紐付きで3,980円(税込)です。サ〇デーとア〇ノは検索できませんから、購買意欲が半減です。
百聞は一見にしかず、サ〇デーを除く3店をはしごして実物をみてみることにしました。まずD〇M、ハトメが両端に2個ずつ付いているらしい、ふむふむ。次のコ〇リは、ハトメのオンパレード。完璧だ!でもまだ買わずに保留。(ただし、あじまん5個ゲット) 次はウェブ情報のない期待薄のア〇ノです。と、ところが、税込みで2,948円、これは安いぜ~ 千円も違うじゃないか! ア〇ノ君がんばってるなー。値札に負けました。
帰宅して妻に報告したら、例のケラケラ笑い。そしていつもの「その網、またやるの? 暑苦しいなー」のお言葉。そして、「買うなら一番高くて確実なコ〇リでしょーに」とのたまう。
お言葉ですが大体ですね、今回廃棄した網はコ〇リ製品なのですよ。ハトメは申し分ないのですが、それを支えている生地がブルーシートのような素材で、ここが劣化するのです。
だいたい妻はいつからこんな考えに変わったのでしょうか。子育て中は、1円でも安い食料品や衣料品を求めて、スーパーを選んで買い物をしていたと思うんですが。。。
安かろうが高かろうがいいものを買うべきだとのお教えを、今後の生活に生かしていきたいと思うのでありまするー(笑)

というわけで、今年は半分が、新品の網に変わります。楽しみです。
ア〇ノ製品(ダイオネット)にはハトメがありませんので、ダイオパンチで取付ける予定です。これが20個分で665円(税込)となり、合計で3,613円となりました。私にとっては多額の出費になりました。
終わりに、この網は目合いが4㎜です。目が小さくなると防風効果が飛躍的に上がりますが、値段も万を超えていきます。そして暗くなります。
4㎜ですと、防風率は40%です。風速20mが12mになるというイメージでしょうか。防風効果としては弱いですが、バラにとって空気の流れはある程度は必要だと思っています。
3度の台風が秋田県を通り抜けたため秋の親善ばら展が中止になった2018年、茨城県で日本ばら会が主催した東北復興ばら展に、暴風を耐え抜いた5本を持って参加しました。入賞はかないませんでしたが、防風ネットのほどほどの効果はあったように思います。そうでなくてもここは山の上、日ごろから風は強いです。
春の準備はこれでよかったかな?
ビニルで個包装されているため中がどうなっているかよくわかりません
10m幅で切ったという感じです 劣化する余計なものがなく これで十分です
支柱と網はビニタイで止めますからパンチは不要ですが 一応20個を別売で購入しました

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