ロサオリの木村さんは著書の中で、実をつけないバラとしてトロイメライを書いておられます。そんな交配に向かないバラを私はその花容に圧倒されて、うっかり注文してしまいました。 本当にそうなのか確かめてみるべしと、種子親として6花に授粉を試みました。花粉親は先ほどのピクシーを2花に、おぼろ月と田毎の月を2花ずつに授粉しました。約2週間で6花とも交配失敗の印が出てしまいました。やはり、実はつきませんでした。 この事を人工知能(AI)に問うと、実をつけないバラにはこんなことが考えられるそうです。 ① 雌しべ側の機能障害(乾いていて花粉が発芽できない、他) ② 胚珠や胚の発育不全 ③ 遺伝的な不稔性(花の形や色に注目される一方で、繁殖能力が犠牲になった) などなど。 種子親では育種に参加できないことがわかりましたので、来年は花粉親として活躍してもらいます。