バラと遊ぶ 2023.3.21更新
2023.3.21 今日は彼岸の中日です
今日は春分の日、彼岸の中日です。「生物をたたえ、自然をいつくしむ日」だそうです。天気も良さそうですから、花を買って、両親が眠っている墓にお参りに行こうと思っています。 昨日で地植えの剪定も終了しました。後片付けをして、その後、芽が出る前の今年最初の薬剤散布を通常濃度でする予定です。 現役のころは春の剪定を一気に仕上げるための貴重な休日でした。年度末の仕事が錯綜し、精神的にも不安定な中で、黙々と切り続けたような気がします。家族には怖い存在でしかなく、それが今となっては誰も寄り付きません。因果応報ですよね。。。 片づける前の庭ですが、ご覧ください。全体像ですから、どこでどう剪定したのかはわかりませんよね。全体的に老木化が進んでいますので、太い枝を根元からノコギリで切り落とすため、時間がかかりました。非力な本人の加速度的な老化も進んでいますのでなおさらです。
ところで皆さんは庭ではどのようなヒモをお使いでしょうか。私が一番使うのは、コンバイン・バインダーひも(ジュート)でホームセンターで購入します。値段が高くなりましたよね。以前は700円程度でしたが今は1000円はしますね。 長さは800mでしたでしょうか。一シーズンは楽々使え、あまり耐久性はありません(1年しか持ちません)が安価で重宝しています。 昨年の秋、冬支度の作業をして、そのまま畑に忘れてしまったことがありました。袋には入っていましたが雨で濡れちゃったんですね。それが一冬過ぎて、こうなりました。
筒状に固かったヒモ全体がふんにゃり柔らかくなって、引っ張ると中身が一緒に出てくるようになりました。これではこんがらかって使えません。注意書きを読むと、水でぬらさないようにと書いてありました。捨てるのももったいないので、ヒモをほぐして使えるように巻き替えました。 ヒモを巻きながら、こどものころ、古着の毛糸をほぐして玉状にまくように母から言われて手伝ったのを思い出しました。そのおさがりの毛糸の玉が、少年のセーターになるのでした。
2023.3.18 捕ったどおーっ!!! (テッポウムシの苦手な方はパスしてください)
捕ったどおーっ、 などと威張っている場合ではありません。 25年前(1998年)に京成バラ園から我が家にやってきたイングリッシュローズの「シャーロット(シャルロット)」が枯れました。 花粉親がグラハムトーマスですが、シャーロットはせいぜい1.4m 程度の樹高ですから育てやすかったですね。香りはティ系の中香で、フルーツ系の甘酸っぱさが混じります。いなくなると、寂しいものですね。 上は3年前の写真です(中央の黄色)。玄関に入る通路の一番前に植えていました。
昨年の秋に木全体が弱っていることを確認し、しかも防草シートをはがしたところカミキリムシの食痕まであり、よく見てみるとクラウンが相当やられていることがわかりました。根がぐらついていたため、支柱を添えて冬囲いをしましたが、こんなことになるとは。。。 一体何匹のカミキリムシを育てたのか、そしてそれを見逃していた自分は何を観察していたのか、シャーロットには申し訳ない気持ちでいっぱいです。バラの病虫害のイロハもわかっていないことを改めて知らされました。
枯れ木には幼虫のテッポウムシが入っている可能性がありますので、木を切り倒し、クラウンを重点的に調べてみました。 いました! いました! ぬくぬくと太ってコロコロした憎っくき奴が2匹もいました。千枚通しを使って引っ張り出しました。それがこの写真です。
昨年秋の冬囲いの際、カミキリの食痕跡が7株で見られました。他の6株も同様に被害を受けていると思われます。幼虫の存在を木を切り倒して調べることはできましたが、木に傷をつけずに調べることはむずかしいですね。枯れずに済むように見守ります。 大切な木の場合、接ぎ木をしてバックアップを残しておくべきですね。今回よくわかりました。
2023.3.17 新苗づくりの悩み
令和4年度のバラCaféにおいて「育種」の話を3回させていただきました。その中で、新種株を増やすための芽接ぎのようすを皆さんの前で実演しました。ご自宅で芽接ぎに挑戦した方もいらっしゃったのではないでしょうか。うまく芽がついて新苗として成長できそうでしょうか。 筆者はその後、50本の台木に芽を接ぎました。冬越しは他の鉢と同じように雪の中に放置し、特別な管理はしませんでした。春になって接いだ芽を見てみると、1割は枯れているようです。接いだ表皮ごと枯れているものもあれば、芽だけ枯れているものもあります。芽だけが枯れている場合は、接ぎ穂の芽が成熟していなかったか、裏の木質部を取り去る際に芽の組織も取れてしまっているように思います。皮ごと枯れる場合も、薄い表皮が凍傷で枯死するのではないかと想像します。もしかしたら木質部はつけておくべきなのか? いずれ雪中放任する前はどれも青々として元気だったわけですから。 芽接ぎ苗の「冬越し」の問題もありますが、今後の悩みもあります。それは接ぎ芽の出芽と樹頭切除(台木のクラウンの切除)の問題です。これまでの失敗がいろいろとありますので写真をご覧ください。
以上の経験から今年は3月12日に苗の植替えをし、その際、2cm根切りすることに決めました。この先どうなるのか、新苗はできるのか?前途多難です! 動機は単純で、樹頭切除した地上部に見合う地下部(根)からの給水があればよい、と想像したのです。この芽接ぎ用の台木の鉢は、実は一度も土替えをしていないのです。それは、根が充実していた方が接ぎ芽に水分が供給されやすい、と真逆のことを考えていたからでした。 あるいは、根腐れを起こす原因はどちらでもなく、他にあるのかもしれません。。。単純に肥料と水やりのせいかもしれません。 毎年考えがころころ変わり、一貫性がありませんよね。「冬越し」で1割、「樹頭切除」で3割が枯死し、成功率は毎年6割です。成功率9割にするために何をすべきか、読者の皆様のお知恵をお貸しください。コメント欄にアドバイスをお願いします。
2023.3.16 種まき 1日遅れました
3月15日で今年度のアルバイトが終了しました。次年度が始まるまで、バラとゆっくり遊べます。 午後からちゃちゃっと種まきしようと考えていましたが、植え床の準備をすっかり忘れていたため、用土をトレーに入れて底面吸水させるところまでで終わってしまいました。 用土はDCMで販売していた2種類の種まき用土(タネのタキイ、森産業(株))を混ぜて使います。写真を撮って気づいたのですが、タキイの用土には肥料が入っているのですね。森産業の方は入っていません。肥料は入っていない方がよいのですが、タキイの粒子は細かくて扱い易いです。森産業の方は繊維が長くてトレーからヒゲのようにはみ出しますね。どちらも一長一短ありますが、この2種類にさらに赤玉土小粒を少し混ぜて使います。トレーの中にまでしっかり水が浸透するまで、このまま一晩寝かせることにします。
その間を利用して、名札を18枚分用意することにします。名札は鉛筆で書いています。油性ペンで書いたものより長持ちしますね。 午前中は車の定期点検があるため、種まきは午後からになります。午後から雨の予報ですからちょっと嫌ですが、、、準備不足のため結局丸1日遅れてしまいました。 午後、約3時間かけて種まきが終了しました。風除室内に置いている簡易温室内に264粒の種がすべて収まりました。これで完成です! 発泡スチロールの上にベニヤ板を敷いただけの簡易テーブルですから、前傾姿勢が続き、腰がまた痛だるいです。今日の痛さよりも発芽して開花を待つ方の楽しみが大きいのでへっちゃらです。3週間から2か月ぐらいで芽が出そろうでしょう。発芽や開花を観察することはとても癒されます!
2023.3.12 バラの実から種を取り出します
今日はバラの種を取り出す日です。気合が入りすぎて、午前3時に起きてしまいました。 昨年6月に人工授粉して実ったバラの実を秋に採取し、冷蔵庫に冬の間ずっと貯蔵しておいた実を取り出しました。テーブルには昨夜のうちに必要なものを準備しておきました。 バラの実は、左の方が新鮮に保たれていたのですが、右の5個はカビが生えて腐っていました。腐っていても発芽する可能性はありますから、これらは最後に処理することにします。
HT種の実は大きくて、種を取り出すのに苦労します。種に傷をつけないように注意しながらカッターで実を割りますが、結局うまく割れないため、両手の親指の爪でカリカリこじ開けていきます。これが一番確実ですが、爪は果実から出るアクによって茶色に染まってしまいます。 F種の実は小さいですから割りやすいです。小さい分、種も少ないですね。マダムビオレの種は20個もありましたが、キタインは7個、ブルーフォーユーは4個でした。キズナ(F種)の実は2個ありましたが、どちらも種は1個ずつでした。
種を取り出したら、茶こしに入れて水道水で軽く洗います。きれいになった種をお茶パックに入れて、ホチキスで蓋をします。これは、種がこぼれ出ないようにするためです。 そして、バケツに水を入れて浸けておきます。種に付着している発芽抑制物質を洗い流すためのひと手間です。 朝晩2回、水を取り替えます。その際、流水をお茶パックにぶつけるようにすると、ほんの一瞬ですが、お茶パックが洗濯機のように回転を始めます。抑制物質を洗い流すためのオマジナイです。 3月15日の午後、18品種214粒の新品種の種と台木用のノバラの種50粒をまく予定です。小さな小さな育種です。
2023.3.11 春、到来。バラ作業のスタートです!
ここは秋田市郊外、標高30mの丘の上にあるバラ畑です。 道路端にはまだこんなに雪が残っていましたが、南に面したバラ畑の雪は消えました。昨年は3月17日に雪が消えていますので、約2週間早い雪消えになりました。 寒の戻りも予想されますが、バラと遊べる季節が一気に到来した感じです。
作業は、バラ畑に雪中放任した鉢植えを所定の位置に移動することから始めます。 新苗用の芽接ぎ苗と新種の実生苗は軒下へ、種バラ用の成木はカーポートやその他の場所へ移します。 一番の関心事は芽接ぎ苗の芽のふくらみ具合ですが、確認していたら作業が進みませんので見過ごします。
鉢を移動してすっきりした畑に肥料を投入します。昨年から準備していた「ぼかし肥料」をこの畑(HT22本)に12kg、不足分のリン肥料はバッドグアノ、カリ肥料は硫酸カリで補充しました。 今回は年間分の3分の2、残りの3分の1は6月末に入れる予定です。 しかし、ぼかし肥料は値段が高いですね。びっくりです。
肥料を入れ、ピートモスで蓋をして(手抜きですから皆さんは中耕してくださいね)、マルチングもかねて防草シートを被せます。これで臭いはほぼ気にならないでしょう。次に縄をほどき、支柱を抜いて、剪定前の畑の作業が終わります。
2023.3.7 投稿文が寄せられました
会員の髙橋正紀様から令和4年度を振り返っての投稿文をいただきましたので、原文のまま掲載させていただきます。
「香り金賞」受賞に思うこと 髙橋正紀 新型コロナに翻弄された三年、最近のキーワードは「三年振り」で、ほぼ、大方の事柄が復活しました。 各地におけるの祭り・スポーツ大会、等々、…、その中で、我が「バラ会」の展示会等も街はずれで細々と開催されていたようだが。 そのことだが、昨年6月に開催された第97回春のバラ展で何と受賞したのです。それも金賞とはまさに思いもかけないものでした。 その賞、「香り金賞」は確か前会長の大内氏が創設されたものでした。
コロナ禍はいつのまにか「八波」にまで及び、留まるところが想定できない状況でありました。ところが、3度目のワクチン接種で「モデルナ」なる物が出てきて、これがまた副反応の激しいものとの話が広まり知人友人みんなが高熱を発するとのことが流布、そのため、今年こそはと息巻いていた、軽井沢も比内町扇田の小倉さん詣でも出来ず仕舞いでした。小倉さんごめんなさい。 高齢者はやはり、当節、読書でもするよりほかないのだろうか。… そんな中で遭遇したのが青森の奇才なのか鬼才なのか、(どっちでもいいが)IK氏の「言葉のおもちゃ箱」に心を癒された。行くな!来るな!動くな!じっとしてとおれ・そんな毎日!が3年も続くわけがない。笑うよりないね。 展示会に話を戻そう。以前にこんなことがあった。県レベルの展示会、会場は秋田市の中心部「アルベ」だった。既に昔のことになります。自分は参加が第一義で、言わば枯れ木も山の賑わい程度の軽い気持ちで参加しました。当時の役員の中心的存在のベテランのFさん夫妻と思います。これしか庭に咲いてなかったので、イングリッシュ・ローズ「ぺルディダ」を妻の名前で出品、それが何と、2位になってしまいました。今はなかなか見なくなりつつの品種ですが、クリームピンク~アプリコットのロゼット咲きで清楚で美しいバラです。ところで、名簿に無い出品者名に当時の会長に叱られました。お陰で家族会員制が敷かれ追加会費を五年ほど納入いたしました。 その当時の出品での上位入賞者は所謂クラシカルな品種が中心で、流行り出したつる薔薇など出る幕がなかった。 しょう(ほばしら:この字我がパソコンで出せません)燈とはあまりに大袈裟であるが、スレンダーさを競うもので、それは舷耀さが漂うものを感じさせるものです。まさに芸術品を思わせるバラたちでした。これぞ薔薇というものです。 さて、「香り金賞」ガートルード・ジェキルのことですが、原語でGertrude Jekyllでジェキールと読みたいです。またの名を「ジキル氏とハイド」ともいうと聞きましたが、間違っていたらごめんなさい!香りがいいのでプレゼントに最適で、以前、外構工事の時にそこの担当者にプレゼントしたら、プロカメラマンを帯同して来て、我が家のバラ園・建物を含めた全貌をホームページに収めたようです。 その香り高い「Gertrude Jekyll」は昨秋、枯渇しました。残念!
髙橋様、ご投稿ありがとうございました。 私は髙橋様のお宅とお庭を一度拝見させていただいたことがあります。 プロのカメラマンも写真に収めたくなるほどセンスを感じさせる素敵なお宅でした。無骨な拙宅のバラ畑とはえらい違いです。 投稿文を読んでいただいた読者の皆様はお気づきと思いますが、独特な筆致にひきつけられます。私より年上の方にこんなことを申し上げては失礼と存じますが、お庭にしても、服装にしても文章にしても、同じようにダンディで素敵なのです。傘寿を過ぎている方とは思えない若々しさを感じます。 ところで、ガートルードジェキルはどうして枯れちゃったんでしょうか。私はそちらにも興味をそそられます。春のバラ展が見納めだったんですね。残念でしたね。 髙橋様、今後とも折に触れてご投稿くださいますようお願いします。(kitaterose)
2023.2.5 2月3日 出品準備の様子です
今日(2/3)は節分、明日(2/4)が立春ですね。曇っていますがまあまあの天気で、ほっとしています。 野外での水仕事ですから、吹雪いたら泣きます。 いくらかでも気温の上がる時間帯を待って、カーポートの屋根の下で鉢土を落とすことから始めます。午前11時に開始します。 鉢は一週間以上も前から、鉢土が凍らないように風除室に退避させていました。水は断っていましたから土はホロホロ取れるはずです。
厳冬期の秋田から新花コンクールに出品することにはかなりのハンディを感じますが、こんな素人にも出品の機会が与えられているだけありがたいことだと思っています。しかも無料ですから。バラ愛好家の皆さんから愛されるバラが誕生する日を夢見ています。コンクールに出品はしていますが、まだまだ自分自身が満足するバラはできていないのです。 昨年の12月にはすでに2か所の植物園に出品済みです。今回で3か所への出品が完了します。8品種、全部で24本の苗を嫁がせることになります。嫁がせる喜びと期待感でいっぱいです。 さあ、最後だ!がんばるぞおーっ!!
鉢から苗を取り出してみます。すべて7号鉢ですが、ご覧のように根がびっしりです。鉢植えのバラ根はご覧のように細い根ばかりです。 3分の1くらいを切り落とし、水に浸けておきます。
次に散水ホースのジェット水流で根を洗い、裸にします。病気は見当たりません。きれいになったところで風除室に戻し、水に浸けておきます。夜になって名札も付けました。
11時からスタートして家に入ったら14時。3時間1本勝負でした。 来週、かかりつけ医院で血液等の検査があるので食べ過ぎないように節制してきたのですが、、、おにぎり2個、トリ手羽元2個、玉ねぎとジャガイモの味噌汁2杯(薄味)、カズノコ半かけ、おやつとして小豆の煮豆小さじ山盛り4杯(薄味)、黒かりんとう2本、チョコ4かけ、りんご4分の1個、2週間前のCaféでいただいたオレンジジュース200mlを飲み干してしまいました。妻が不在のため、つかの間の天国でした! 問題は、検査結果がこれを見逃してくれるかどうか、です。 アッチャー、ヤッチマッタダー、、、自己嫌悪。。。明日からまた節制します! 当然、今晩は夕飯無しの刑です。 一日は早いですね。もう夜になりました。これから梱包して、明日、バラCaféに向かう途中で宅急便の営業所から発送します。 忙しい一日が過ぎます。腰がだるいような痛いような感じですが、今日も精一杯バラと遊べました。 嫁ぐバラたちよ、植物園の方がカーポートよりはるかに良い環境だぞ。のびのびと枝を伸ばして、審査の先生方をびっくりさせるような良花を見せてやってくれ。じゃあ元気でな。 *梱包のようすなどの写真を撮ろうと思っていましたが、ちょいと感傷的になってしまい、すっかり忘れてしまいました。 (興味のある方は、当HPのブログ「今日のベストショット2022.12.11更新」に同じ内容の写真を載せてありますので、恐れ入りますが、そちらをご覧ください)
2023.1.13 あけましておめでとうございます
一昨日から急に暖かくなりました。道路の雪も消え、春が来そうな陽気です。 青森の義妹が遊びに来てくれましたが、青森市は道路端の雪壁が高く残っているそうです。バラ鉢も雪の中に埋もれ、まったく見えないそうです。 筆者宅は山沿いにあるため、皆さんのお庭に比べると雪が多いのではないでしょうか。 見ていただく花はもはやありませんが、今日のバラ畑の様子をご覧ください。
緑色の葉もまだありますが、北西側(左側)についている葉はだいぶ枯れてきました。 枝の先端を切除していない株は、またつぼみがほころんでいます。
12月中に葉を全部むしって翌年に病原菌を持ち込まないようにすると教えられてきましたが、むしってもむしらなくても、毎年病気は発生します。 几帳面な方は葉をむしり、石灰硫黄合剤や高濃度ダコニールでダメ押しをなさるかと思います。筆者も一時はそういうこともしました。が、今は手抜きです。シーズンに入ってから7~10日の薬剤散布の周期を守りさえすれば、病虫害は恐れることはないように思います。 葉をむしることのデメリットもあるという方もおられます。葉をとることによって芽の動きが早まるというのです(寒い秋田ではあまり考えられませんが...)。そういう意味では、葉はできるだけ遅くまでつけておいた方が良いようです。皆さんはどうお考えでしょうか?
軒下で養生している鉢が9株あります。 先ほど日本ばら会から連絡が入り、JRC(ジャパン ローズ コンクール)出品苗の植え付けが2月6日に決まったとのことです。 調布市にある都立神代植物公園に前日まで送ることになりました。 出品苗は裸苗で2月4日に発送します。 次回、天気が良ければ写真を撮って、根を洗う様子などをお見せしたいと思います。 これが終われば今年の出品はすべて終了です。
2022.12.31 穏やかな年末です
お日さまが顔を出し、年末にしては珍しい穏やかな天気になりました。 この天気に誘われて、雪囲いの中で今年最後の花がひょっこり顔を出していました。名前はイングリッシュローズの「ヘリテージ」(写真1)です。 直立性で良く伸び、ベーサルシュートを毎年出す病気知らずの強健種です。 我が家に来て25年になり、そろそろ引退してもらってよいのですが、7年前から赤紫色のオールドローズ風の一季咲きの花(写真2)がつくようになり、遊び友達として残しています。 ヘリテージの花粉親はあの有名なアイスバーグで、アイスバーグの両親はロビンフッドとビルゴです。祖母にあたるロビンフッドがローズ赤で半八重咲きである点は似ていますが、返り咲きをするそうですから、先祖返りによる枝変わりでもないようです。 この枝は根元から出ています。一体何者なのでしょうか。台木なのでしょうか。お分かりの方はコメント欄でぜひご教示ください。
今日のバラ畑の様子です。 雪中放任している芽接ぎ苗が心配で2鉢ほど確認してみました。今のところ問題ないようです。 来春は樹頭切除を焦らず、鉢バラの剪定に合わせて切除する予定です。 このように、栽培技術が未だに確立していません。良い結果を求めて、毎年、実験を繰り返している状態です。
それでは読者の皆様、お付き合いをいただきましてありがとうございました。 良いお年をお迎えください。
2022.12.18 折り曲げ栽培(剪定)を試みて
新苗からシュートが1本しか出ない品種があります。そのシュート1本にすべてをかけるかのように、親枝(元枝)は2段目のシュートピンチの後、お役御免となり、根元から切除されます。しかし、切除されるという大変な生理的かく乱にもかかわらず、その後もシュートは発生せず、その1本のみが栄養を独占して太く、たくましくなります。にもかかわらず、次の年も1本しかシュートが出ないというシュートの出にくい自家産の鉢バラがあります。地植えにすればきっと数本のシュートが出てくると思いますが、鉢育ちではそれが難しいようです。 そんなことを考えていて、折り曲げ栽培(剪定)を思いついたのが昨年のことでした。折り曲げた親枝の生産量が株全体の成長にかかわってくれるのではないかと想像するからです。 今年初めて、わずか3鉢ですが、折り曲げてシュートの発生を促す実験をしてみました。3鉢で実験とはおこがましいことですが...
【 A 】、【 B 】、【 C 】の3鉢を順に説明します。 【 A 】は、2年生で春の花枝1本とシュート1本の鉢、【 B 】と【 C 】は親枝1本とシュート1本の新苗です。なお、折り曲げる際には、自動車の工具入れの中に入っていたプライア―を使用しました。 【 A 】 成長の止まった春の花枝を使って、練習を兼ねて折り曲げました。力任せに折ったらポキッと音がし、まずい! と思いました。急いで接ぎ木テープを巻いてごまかしましたが、果たして...
【 A 】 6日後、折り曲げたすぐ下の芽が動き始めました。もっとクラウンに近いところで折ればベーサルシュートが出たかもしれませんが、そうする自信と勇気がありませんでした。大切なサイドシュートになりますように!
【 A 】 折り曲げて15日目です。ポキッと折れた花枝は9日目から枯れ始めました。親枝としての役割は終わりましたので、この後、切除しました。これで、来春はこの2本でスタートできます。 折り曲げて、生理的バランスをかく乱することによってシュートが得られることが確認できました。
【 B 】 左がシュート、右が親枝の新苗です。 練習で折り曲げを失敗しましたので、こんどはヒネリをつけて曲げました。うまくいったようです。親枝は1か月半経過しても枯れませんでした。
【 B 】 15日目です。シュートが4本出ました。(後日、2本は芽かきしました) 親枝を切除する対照実験をしていませんのではっきりとは言えませんが、折り曲げの効果がこのバラでは確かに見られました。
【 C 】 右がシュート、左が親枝の新苗です。 【 B 】と同じ条件(親枝1本、シュート1本)の苗です。
【 C 】 折り曲げて15日目です。シュートの芽出しはありません。親枝は枯れていませんが、芽は動く気配すらありません。 何もしなかったら、あるいは、親枝を切除していたら動いたか、それは対照実験をしていないのでわかりません。
折り曲げて45~46日目の3鉢のようすです。
わずか3鉢の実験でしたが、このことから次のことが感覚的にわかりました。 ① 親枝または春の花枝を基部の近くで折り曲げると、それが刺激となってシュートの発生を促進したことは間違いない。しかし、それは確実なことではなく、全く出ない株もあった。 ② シュートが発生しない株で、1本立ちしている本来のシュートの成長は、3本のシュートが出た株よりも太く、成長もよかった。(【C】のことです→*写真1) つまり、折り曲げられた親枝は、本来のシュートの成長を阻害することはなかった。もちろん折れ曲がった親枝の成長も見られなかったので、親枝を切除した状態に近いと感じた。 ③ 鉢栽培で2本以上のシュートを期待するのであれば、シュートの芽出しを促進する可能性のある折り曲げ栽培は、親枝を切除する方法よりも積極的な栽培法と言えるであろう。 真夏を迎えてもシュート1本しか出ない新苗が今年も多数あったが、これらも積極的に折り曲げてよかったのではないかという思いが強い。 ④ 欠点もある。それは、折り曲げた枝が場所を取り過ぎることである。鉢の置き場に困っている小庭では、これらの鉢はかなり整理しにくい存在であった。 ⑤ バラの栽培農家の折り曲げ剪定を調べてみると、ハウス内の地面より高いところで水耕栽培をしている。腰ぐらいの高さの位置から地面に向かって次々と花の終わった枝や弱小枝を折り曲げている。したがって、いつもベーサルシュートが上がることになる。2番枝や3番枝に開花する花より花枝が長く確保され、花も大きい。少なくとも、徐々に開花位置が高くなって採花が困難になることはないようである。 昨年は、ゲンコツ剪定に初めて挑戦し、シュートを1本しか出さない親枝を残すことの功罪を確認する実験も行いました。その中で、親枝の折り曲げ栽培でシュート数を増やすことを思いつきました。 【 B 】において理想的な結果が出ました。加えて、【 C 】においては新しいシュートの発生はありませんでしたが、折り曲げた親株はすでに出ていたシュートの成長を阻害していなかったことを考えますと、積極的な栽培法のように感じました。 このことについて、先輩の皆さまのご意見を伺うことができましたらうれしく思います。コメントをどうかよろしくお願いいたします。
*写真1 【 C 】(右鉢)と、シュートが3本出た同種株(左鉢)との成長の比較です。 折り曲げた親枝をそのままつけておいても、シュートの成長を阻害しているとは思えません。親枝自身はまったく成長していませんが、青々として確実に光合成は行っていますので、株全体の総生産量に寄与しているように感じます。
バラ会のブログ大変楽しみで勉強にもなります。嬉しく毎回見ています。ただしメールが不調です。
大内一弘様、コメントありがとうございました。とても励みになります。
今朝も降雪があり冬景色に逆戻りしましたが、バラと遊べる春がもうすぐですね。
日々のバラとのかかわりを淡々と書こうと思っていますので、ご指導をよろしくお願いします。
沢山の投稿ありがとうございます。
21日のブログでは、バラと両親の思い出が繋がっていて読み終えた時にじーんとなり、大きな毛糸の玉から出来たセーターを僕も着ていたことを思い出しました。とても素敵なブログありがとうございました。
ak-hiroyuki様
うれしいコメントありがとうございます。
毛糸の玉からつくる手編みのセーターを着ていらしたとはびっくりです。
さては同じ世代?そんなことないですよね。。。
僕が育ったころは、今では見られないつぎはぎだらけの衣服が当たり前の生活でした。
当然、毛糸も使いまわしでしたね。